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2025.7.2

西島:始まりました、バー西島。5杯目ですね。
この番組では、シードの社長である私、西島がいろんな分野の専門家をゲストにお呼びし、あまり意図を持たずにゆるくお話を聞くという番組です。
5杯目のゲストはネクストフューチャーの野嵜雅之さんです。

西島:野嵜さんとは商工会議所の青年部でお会いしたのが最初ですよね。先輩ばかりいる中で、若い人がいてとても安心した記憶があります。

野嵜さん:僕もそんな感じでした。(笑)

西島:ありがとうございます。現在はシードのホームページを作っていただいてますが、まずは自己紹介をお願いしてもいいでしょうか?

野嵜さん:はい。株式会社ネクストフューチャーの代表を務めております野嵜と申します。静岡県東部の地方の企業さんをターゲットに、ウェブマーケティング、ワインバー、オーダースーツの3つの事業を展開しています。

西島:なるほど、清水町ですね。ご出身は?

野嵜さん:出身は埼玉県所沢市です。

西島:所沢なんですね。静岡が好きで、静岡へ?

野嵜さん:サーフィンが好きでして。白浜海岸や宇佐美海岸によく行ってます。

西島:確かに、かっこいいですもんね!

野嵜さん:いえいえ(笑)

さて、BAR NISHIJIMAなので、野嵜さんに合わせてお酒をご用意しております。台湾の有名なシングルモルト「カバラン」のハイボールをご用意しました。この番組は出演料はないので、お酒で許していただけたらと思います。

西島:では、乾杯!!
改めて、ネクストフューチャー創業のきっかけと現在の事業について教えてもらえますか?

野嵜さん:元々は東京のベンチャー企業で営業統括を数年していたんですが、土日に静岡東部の知人の不動産会社のウェブ関連の仕事を手伝うようになったのがきっかけです。さらにその前に住宅会社で働いていたこともあり、静岡東部の企業とのご縁がありました。
ベンチャー企業のほうは規模が大きくなってきたこともあり、そのうち、自分で会社をやりたいという思いが強くなって、25歳の誕生日に合わせてネクストフューチャーを個人事業として立ち上げました。

その後、事業を起こしてから3年半経っことろに、三島広小路に通っていたバーのオーナーさんが移転されるタイミングで、場所を引き継いでワインバーを始めました。
その後、3年半~4年ぐらい経ったころに、コロナで飲食業界は厳しくなり…。そのころ、前から気になっていたアパレル事業について考えていたんです。そんな時、たまたまオーダースーツを東京・神田の老舗につくりに行ったんですが、1着だいたい40万円ほどのスーツを2着仕立てたんですが、、あまり出来が良くなくて。そんなことから自分で作ったほうがうまく作れるのでは?不思議と自信がありまして。
というのも、007のスーツが大好きなので、「それを再現して欲しい。」とオーダーしたのですが、なかなか伝わらない。「なんでこうなったんだろう?」と自分で考えて調べているうちに、「作り手」「採寸」「デザイン」をする人間は別のほうがより良いものが作れるのでは?と自分なりの答えを出し、自分で1回試してみようとしたんです。そして、縫製工場に電話をしまくって、ようやく教えてくれるところが見つかって。そこから採寸の方法やフィッティングの仕方を教えてもらいました。最初は自分用に何着も作って、何度も失敗を重ねながらも徐々にお客様にも提供できるようになりました。

西島:こだわりが強いのですね。

野嵜さん:そうですね。「自分ならどうしてほしいだろう?」という気持ちや思考を、企業理念や仕事をしていく上でとても大切にしていて、自分が抱えている不満やニーズを他の人も感じているのではないか。というところから事業を始めました。

西島:ちなみに、僕も007が大好きでして、これは3次会でやりましょう(笑)

西島:野嵜さんのこだわり、とても素敵だなと感じました。
様々な領域に乗り出していますが、僕は一貫性を感じていて、スーツもワインバーも集客するにはウェブが必要だったり。そういったものを野嵜さんのこだわりで見抜いているんだなと感じました。

そして、我々も2024年からカルチャーリンクマレーシアという「日本文化を輸出する」という海外事業を展開をしているのですが、野嵜さんも台湾で事業を始められたとか。まさに、なぜ海外展開しようとしたのかをお伺いできますか?

野嵜さん:はい。きっかけは、小学校からの友人がいまして、その友人が当時スマートニュースに勤めてました。スマートニュースにはとてもグローバルな会社で、その彼から「台湾は今急成長している」「いろんな投資が増加している」「半導体の企業も成長している」など聞いたんです。台湾は近くにあるのは知っていながら、行ったことがなかったし、その友人はリモートで台湾で仕事をしている事もあり、その彼と2人で「実際に台湾に行ってみてみよう」というので、チケットを取り実際に行ってきました。

当初はIT系の仕事を一緒にできないか?と考えていたのですが、すでにIT産業は成熟していて、なかなか市場での価値を今以上に高めるのが難しいと感じました。
そんな中、日本製品への信頼や日本人へのフレンドリーさを感じ、ここでなにか出来ないか。と考えたときに「オーダースーツ」なら受け入れられるかも。という謎の自信が出てきて(笑)というのも、台湾にある日本製品でスーツを販売している会社があまりなかったので、オーダーという特殊な、職人が携わることによる日本のこだわりを知ってもらえるのでは。と考え、台湾で始める事にしました。

西島:すごい。「やってみよう」という気持ちからスタートしているんですね。

野嵜さん:はい。最初の1年はトライアルで、受け入れられなかったらやめるつもりでした。

西島:事業としてスタートする際に、ハードルや難しさは感じましたか?

野嵜さん:当たり前が当たり前ではない。ということですかね。
日本で当たり前のような、役所関係などの手続きや時間を守る。など。そういった部分が当たり前でないと感じました。

西島:国は違えど、わかります。
マレーシアも提出した書類に問題があっても、なくても、待たされる時間が長い。なぜ間違っているのか教えてもらえずに書類が戻ってくる。など・・・。
そんななか、海外事業を始めて1年少し経っているかと思いますが、いま、事業はどのように展開されていますか?

野嵜さん:当初はお客様からの知名度・信頼度など、苦戦しました。そんな時は「なぜ」という思考を常に持ち、自分たちの良さを伝えるための方法を考えて、トライアンドエラーを繰り返して、ようやく今年に入って黒字化しました。

西島:日本と異なるマーケティングの工夫はありましたか?

野嵜さん:僕の持論にはなりますが、実は日本とあまり変わらないと思っています。なぜかというと、人間の心理は共通していて、「安心感」と「認知」の2軸が重要だと考えています。安心感は「口コミ」そして認知を「広げていく方法」この2つの軸をいかにしっかりやっていくか。だと思っています。
ターゲットや場所などによって異なりますが、やってみたうえで日本とあまり違わないと感じました。

西島:なるほど。スタッフは現地の方?雇用などで苦戦はしましたか?

野嵜さん:はい、そうです。基本的には現地の方を採用していますが、採用には苦戦しました・・・。

西島:海外は面接に来ないなんてこと多いですよね。
日本みたいに、時間通りに来ることは少なそうですし、そういった部分で工夫などはありましたか?

野嵜さん:1番に大切にしているのは、日本に1度でも来たことがある人を採用するようにしています。
日本の文化として進出しているので、日本の働き方の文化を理解している人の方が、教育していく上での労力なども考え、共通の価値観を持ってもらいやすと考えています。

西島:文化への理解度は重要ですね。
今後、台湾以外に進出の予定は?

野嵜さん:フランチャイズという形も視野に入れています。直営店としては、シンガポール・香港・バンコクなど、需要があり成長している地域に展開できればと。

西島:ありがとうございます。
野嵜さんが考える、台湾進出を目指す日本企業へのアドバイスなどはありますか?

野嵜さん:飲食業はもちろんですが、個人的には呉服屋さんや内装業者、エアコン取り付け業者なんかもチャンスがあると思います。
特に呉服屋に関しては、結婚式を挙げたいカップルやフォト婚を望むカップルがターゲットになり、いまより一層需要が高まるのではないかなと。
内装・リフォーム業に関しては、いま需要が高まっていて足りていないくらいですし、エアコンが必須の台湾にとって日本のエアコンの取り付け技術や丁寧さは、事業の一つになっていくのではないかな。と感じております。

西島:なるほど。とても参考になりました。
ちなみにシードのホームページをリニューアルしていただきましたが、その経緯も少し教えていただけますか?

野嵜さん:最初に言われたのは「何をやっている会社か分かりづらい」という点でした。そこで、目的を明確にして、問い合わせや採用につながるような構成にしました。また、投稿がしやすい設計にして、情報発信が続けられるようにもしています。実際に検索順位も上がってきて、少しずつ問い合わせも増えてきていると聞いています。

西島:作って終わりじゃなく、一緒に育ててくれるのがありがたいです。これからも伴走、よろしくお願いします!

左:野嵜さん   右:西島

西島:これまで主に海外展望についてお聞かせ頂きましたが、ネクストフューチャーが今後どんな事業展開をしていきたいのか、お聞かせいただけると。

野嵜さん:まずはスタッフが働きやすい環境を整えることに注力し、最優先にしています。そして、AIや少子化の中でも、成長し続け長く選ばれる企業にしていきたいです。

西島:ありがとうございます。話は尽きないのでBAR NISHIJIMAのこのまま2軒目に行きましょう。番組はここまで。
野崎さん、本当にありがとうございました!

野嵜さん:ありがとうございました!

西島・野嵜さん:明日に乾杯!!

本日のゲスト:野嵜雅之さん
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※本内容は、ポッドキャストの音声内容を編集しております。
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